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村長日誌(2004年7,8,9月)
★9月23日

現在六本木ヒルズで公演中のジャシュガロンスキー・ブラザーズを見にいく。バケツやら便器に、あのBPズームでお馴染みのスプーンのカスタネットなどなど、さまざまな日用品を楽器にしたてて演奏する、曲弾き、曲演奏の世界。とにかく楽しい。ぜひ、みなさんもどうぞ。26日の日曜日まで。平日は12:30、15:00。土・日は、12:00、14:00、16:00。見ないと損をする。といっても無料なので、損は交通費と時間だけ。

★9月22日

9月15日から2004年度の授業が始まる。高村篤と萩原崇は、ウクライナ・キエフのサーカス学校に留学。現在沢入のサーカス学校には12名の生徒。但し一人手首を痛めて休学しているので、総勢11名ということになる。学校4年目終了の来年7月には、マールィ一座というのを、演目名としてではなく、サーカス劇団の名前として使えるまでにならないかと願っているが、現状、かなり難しい。サーカス劇団として旗揚げするには、演目不足は否めないだろう。そのあたりをどうするか。熟慮しなければならない。公演目的の劇団を作るわけではないが、なににどのようにチャレンジ するか、そのあたりを明確にしなければならない。

★9月8日

6日から、東京都のヘブンアーティストの審査会が始まっている。今まで存じ上げていなかったパフォーマーの方々のショーを見ることができて、役得を味わっている。しかし、一方では、大道芸を行っていなくて、ヘブンアーティストの資格が欲しいだけと見受けられる人や、まだ未熟な芸で挑戦する人などもいて、審査も結構、大変である。
さてサーカス学校のほうも、15日、再開。また気ぜわしい日々が始まる。リトルワールドでは、この土曜日からオリンポスサーカスが始まり、六本木ヒルズでは、秋のワールド・パフォーマンス。

★9月2日

へいせいのIEMONについて、いろいろな人の感想、批評を聞かせてもらったり、ホームページで読ませてもらったりしている。結論的にいえば、試み良し、面白い部分もあるが、作品としては、練り上げが足りないぞ、といったところだ。もちろん、面白くないという人もいる。ともかくもう一度、全体をばらして、再構築する必要があるということになる。実は、僕自身、とにかく終えてほっとしたものの、今はじわーと、消化不足の感じがしている。といって、再演できるかはわかないので、問題となっている課題を、形を変えてでも追求していかなかればならないだろう。
これを楽しい作品にするために、ひとつは、お岩さんの巨大なお面を使い、今回参加してくれた、ハスキー・中川さんにステージでDJをやってもらい、ケイさんや他の人に踊ってもらい、サーカス学校の生徒の演技などをもりこんだ、見世物小屋風”番外編 へいせいのIEMON”ができないかということだ。失敗すれば、間違いなく顰蹙を買うだろうが、そんな試みをしてもいいのではないかと考えている。閑話休題。
この公演を見に来てくださった作家の小沢信男先生が、近著『悲願千人斬の女』という本をくださったのですが、その中の一章が稲垣足穂について。で、稲垣足穂の祖父は、なんと、旅回りの見世物師だったとか。勿論、明治になって、歯医者に転向したぐらいだから、見世物師といっても、独楽を回して歯磨き粉を商っていた松井源水のような曲芸師ではなく、小沢先生がお書きになっているように、細工師の系譜に違いなかったであろうが、そこは曲解して、足穂のおじいちゃんは肩芸の曲芸師だったと思うと、その先を勝手に想像して、うーん、これは面白いぞと思っている次第。イギリスの戦犯ブレア首相の母親はブランコ乗りなんていうのも、思い出したりしている。といった話しが、”番外編 へいせいのIEMON”にどのように結びつくか。そのあたりは全く自分でも検討はつかないが、なにか江戸末期雰囲気を自分なりにでっち上げれそうな気もしてくる。
”へいせいのIEMON”を批評してくださったご意見の中には、テーマ不在というご指摘もあり。IEMONの精神は現在も死せずというかたちをとったが、それは単純すぎるわけで、なぜ死なないのか、死なないところの理由、いわばその根拠としての社会的認識が必要でそこまで描けていないのだ。実は、そこまで表現できないこと、それを追求することを放棄していたのは事実なのだ。テーマ不在のご意見を下さった方は、例えば、江戸時代の四谷、そこが貧民街であったことから、例えば、貧困という状況をテーマにすることができたのでは、というサジェスチョンをくださった。
ところで一番きちんと批評してくださっているのは、舞踊評論家の日下四郎先生なので、皆さん、ぜひ、先生のホームページを見てください。日下四郎先生のお名前で検索すれば、でてきますので。

★8月30日

ああ、終わった終わったという感じの今日。シアターXの第6回のIDTFが終了し、ほっとひと息。今回のテーマは仮面と身体だが、それ以上に問題だったのは、演劇とダンスの接点をどのように作るかというものだった。だが、ダンサーはダンサーで、踊ることが課題なので、そのダンスを見せるところに、演劇的な要素も入れこめないかという手法。それに加えて、四谷怪談が素材なので、そちらへのアプローチも必要だった。ところが、お岩の気持ちというのが、今の若い人にはピンとこないようで、そのあたりの気持ちを少しでも自分のものにしてもらいために、ワークショップを行い、そのワークショップそのものの成果も見せようとしたので、さらに、作品は複雑化してしまい、お客のなかには、なんだかよく分からないという人も続出したが、ダンス関係者には好評を博した。というところで、僕もいろいろ考えさせられているところだ。今回の公演には、サーカス学校の西山馬来君とフクちゃんに参加してもらったが、彼らには、演劇的なものの要求した。今後、サーカス学校公演にも、ひと味違ったものも持ち込めるのではないかと思う。

★8月28日

シアターXの”へいせいのIEMON”も残すところ後一日。評判はまあまあというか、実はかなりいい感じで、ほっとしている。今日も、ある演出家にお褒めの言葉をいただき、よかったな、と。しかし、問題はいろいろあって、そのひとつは、舞台にたつ人は、やはりどうしても、より多く自己表現しようとして、墓穴をほるというか、表現があくどくなりがちなこと。ある種の表現の自己規制というものが必要なことを痛感させられている。子供の頃、絵を描いていて、描きすぎて失敗した経験があると思うが、演技も同じで、自分でいいとおもってもやりすぎると元も子も失くしてしまう。でも、あと一日、まだ、見ていない人はぜひ見にきてください。

★8月25日

いよいよ、明日からシアターXで、”へいせいのIEMON”の公演が始まる。ワークショップから始まり、紆余曲折して、ようやく初日といった感じだ。ものすごく疲れているが、かなりいい作品に仕上がったと思う。今回の作業は、単に”へいせいのIEMON”を共同想像作業で作りあげるだけではなく、第6回のシアターXの国際ダンス演劇祭の中で、重要な役割を果たさなければならないという、猛烈なプレッシャーもあり、まあ、よくもここまでやってこれたというのが、正直な実感である。といっても、今日もこれから劇場に行って手直ししなかればならない。しかし、この作業も、サーカス村・サーカス学校での創作活動に役立つと思えば、疲労した脳みそ、身体にも、もうひと踏んばりも鞭を入れられるというもの。というわけで、皆さん、見にきてください。

★8月10日

このところ、新聞の切り抜きというか、ある種の情報収集をやっている。要は、日常というか、現実社会といかにコミットするかを模索している状態だ。イラクで甥と一緒に射殺されてしまった橋田信介さんの『イラクの中心で、バカとさけぶ』を読んで、戦争、戦場を捉える的確な視点と、命をかけているにもかかわらず、あっけらかんした、楽観的な生き方に感動しつつ、さて、この平和ボケといわれる日本のなかで、いかに生きるかを自分なりにもう少し検証してみたいというのが、新聞切り抜き作業になっているのだ。新聞の切り抜きは実は昔からやっているのだが、これまでは、自分の作業のひとつという感じだったのだが、それを、いかに、自分の中に持ち込むかという作業に変えようと思って、やり始めたといえる。さて、どうなることか。

★8月5日

サーカス学校のことではないが、ACCでは、北海道のルスツリゾートと東京の豊島園でサーカスパフォーマンスをやらせていただている。ルスツでは、本格的な空中ブランコも行っているので、8月3、4日、一泊で見にいってきた。これが実にいいショーになっているので、詳しく知りたい人は、ACCのホームページを覗いてください。
で、明朝朝早く、サーカス村へ。9月から生徒になる大学生が、早くも、入村したとのことで、明日はその引越しにお付き合いという次第。
サーカス村・フェスティバルの評判が次第に広がっているようで、ホテルとか幼稚園とか、いろいろなところから連絡がくる。しかし、ほとんどが小額のギャラしかでないということで、いささか、頭が痛いといったところだ。

★8月2日

夏のフェスティバルの内、ナジェイジダ先生の基礎講座・ワークショップは、10名程度の参加者を予定していたが、人数オーバーになってしまった。しかし、多くの人々に経験してもらいたいので、参加できる人にはどんどん参加してもらい、サーカス学校の馬来とウクライナ留学中で、夏休みに戻ってきている篤に助手を頼んで、何とか、やりくりすることができた。しかし食事のほうはもっててんてこ舞いで、ACCの大須賀さんは、ほとんど、研修センターの台所に詰っきり。昨年のワークショップに参加した久米茜さん、サーカス学校のチーキー、アコプーにも手伝ってもらい、なんとか食事の世話をする。みんな、ありがとう。
ワークショップは例年よりも1時間ほど、練習時間を短縮してみた。それでちょうどよかったかな、と思う。短くしてもばててしまう人はばてていたが、基本的には、このくらいの練習を行うようにならないと、なかなか筋肉はつかないのではないかと思う。サーカス学校にきたいと思っている参加者は、やる気になる人とそうでない人に二分される。という意味では、このワークショップに参加してもらうのは、とても、いい経験になるのではないか。こちらとしては、甘い気持ちでは、サーカス・アーティストになれないことを、からだで知ってもらうことができる。
この9月から秋までのあいだ、東京でワークショップを行うのもいいかもしれないとおもうが、果たして場所が確保できるかである。でも、試みる価値はあるだろう。
そんなことを、ワークショップを見ながら、考えていた。

★7月30日

さて、サーカス村・夏のフェスティバルの続き。サーカス学校の公演は、入場者はいまひとつだが、見た人は、みな、感動してくれたと思う。確かに生徒たちのレベルはかなり向上している。だが、進歩が遅いというか、これ以上、難度の高い技術の習得は難しいという生徒もいる。そういう生徒には、難しい技の習得よりも、現在身につけている技の完成度、安定度を追求してもらいたいと思う。そのあたりは本人がどのように判断するかだ。それと、技術が安定していない内に、その技術を見せてしまう生徒もいて、それはほめられたことではないし、お客にもいい印象を与えないことを、生徒自身が自覚しなければならない。
この公演を見てもらった、大道芸アーティストの方々の評価も上々というか、技術的には高い評価を得ることができたが、お客とのコミュニケーションのとり方、たとえば拍手をもらうタイミングなど、まだまだとのことであった。確かに、その通りだが、サーカス技を見せるのと大道芸の場合の客とのコミュニケーションとには違いがあるので、その点は考えて、見せ方を研究する必要がある。

★7月28日

参加してくれた大道芸パフォーマーの方々、本当にありがとうございました。人もいない、熱いところで、ここでやれ、なんて、西田は何を考えているのだとお怒りの方もいらしたのではないかと思います。すみませんです。僕としては、渡良瀬川上流のあちこちに、突然、大道芸が出没するという絵を幻視していたのであり、それは、都会ではないところで、あたかも渡瀬川沿いの道路ぎわに熊や鹿などのより自然的なものが出没するように、より都会的な、現実的な風景が展開されるという、いわば、ありえない光景を、通りすがる人々に見せたかった、いやたとえきちんとは見なくとも、その人の、はすかいのまなざしのなかに、その都会的な絵が写りこむことを望んだのであります。
それはまた、大道芸の原点の絵の再現でもあろうかと思います。
サーカス村の活動、つまり資料館を森の中につくったり、サーカス学校をおっぱじめたり、ということを、反社会的とはいわないまでの、懐かしい言葉で言えば、時代錯誤的と感じている方も多々いらっしゃる。そこへ来て、今回の大道芸出没計画に、またまたご批判もあろうかと。それは覚悟の上。都会の風景、その一こまの大道芸ではなく、芸術のラジカルさを、渡良瀬川上流域で展開したのであります。と、今回はどこか開き直ってみました。

★7月25日

サーカス村・夏のフェスティバルも残すところ、今日一日。今回の催しでは、さまざまなことを勉強することができた。それらについては、おいおい書くとして、今日壱日を無事にやり遂げたいもの。体のあちこちが痛む。

★7月23日

昨日(21日)、”サーカス村・夏のフェスティバル”が始まった。
ナジェィジダ先生のワークショップには17名が参加の大盛況。それにパフォーマー、三雲さん、ちからさん、こうじさん、神山さん。高須賀さん、河野さんと大賑わい。しかし、セーブオン、ドライブインなどは、人手が少なく、パフォーマーの皆様には申し訳ない思い。童謡館のサーカス学校公演も残念ながら入場者は少なく、残念。見にきたくれたお客には宣伝が入っていないよと言われて、心苦しい思い。というのも、いいショーなのにお客が少ないのは、という視点からの批判だけに、なんとも辛いのだ。サーカス学校で発表会を行うと、地元・沢入に人々が沢山見に来てくれるのが、同じ村内でも、車で移動する距離になると、それでもう、出足が鈍るのだろうかとも思う。
 全体として、いい試みだと思うし、仕掛けとしては面白いと確信しているが、もうひとつお客が入ってくれないと成功とはいえないので、どこか歯がゆい思いがする。
期待するのは、土・日だが、さて、どうなることか。
ワークショップは、中学3年生、高校生などの参加があり、先生も指導に熱が入っている。

★7月14日

例によって、お留守になりがちな村長日記。日記を書くことの難しさというか、何もかも書けばいいというのではないし、自分の都合だけの日記というのも褒められたものではなし、といった感じで、迷ってしまうと、そこで、記録がとまってしまう。
もっと、ポツンと書けばいいのかなと思うが、それもなかなか難しい。
ところで、7月3日(土)、群馬県高崎市にある、財団法人まほろば福祉協会高崎センターで、第12回加藤賞の授賞式が行われたのだが、その授賞団体のひとつが、当NPO法人国際サーカス協会だったというわけで、授賞式に参加。
加藤賞というのは、1992年、財団法人まほろば福祉協会が創設したもので、地域福祉活動を行っている団体を助成するというもの。当協会が果たして十分な地域福祉活動を行っているか、その点で評価されるのはいささか、僕としても腑に落ちなかったのだが、鈴木理事長から、当協会の活動が、ひとつの人育て、文化活動であることから、そうした文化活動と福祉活動との連帯が今後、ますます必要になるという観点から、評価されたとお伺いし、謹んで授賞をお受けした次第。
なお、今回授賞した団体は、当協会のほか、群馬フィルハーモニックと養育家庭横堀ホームの3団体。

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